トラネキサム酸の内服を少しさぼっていたら、みるみる「くすみ・肝斑」が出てきてしまい、内服の重要性をひしひしと感じています。
カウンセリングや施術の時に『ビタミン剤・トラネキサム酸の内服は本当に大事です!』と患者様にはお伝えしているのに、自分自身だとついさぼりがちになってしまいます。
肝斑を含む“シミ”は、紫外線やストレス、擦れなどの摩擦、女性ホルモンなどが“プラスミン”という物質を産生し、しみを作る工場であるメラノサイトを刺激することですることで発症します。
メラニンが過剰に作られ、うまく排出できずに貯留すると“シミ”となって現われるのです。
トラネキサム酸は紫外線や摩擦・女性ホルモンなどの刺激で最初に産生される“プラスミン”を阻害して、メラニン産生工場であるメラノサイトに情報が伝わらないようにする役目を果たします。
このプラスミンという物質はそもそも、異常な血栓を溶かしたり、炎症を起こす働きがあります。
手術後の止血剤やのどが痛い時の薬としてトラネキサム酸が使われるのは、トラネキサム酸がこの“プラスミン”の働きを抑える抗プラスミン薬だからなのです。
肝斑やシミがつくられるときも最初の段階でこのプラスミンの働きを抑制するので肝斑が改善されるのです。
トラネキサム酸は服用しているときだけ効果が出るお薬なので、飲み忘れる日が続いたり、飲むのを全くやめてしまうと効果が持続しません。
肝斑は特に女性ホルモンのバランスの乱れが刺激となるため、30代以降、更年期にかけて発症や、濃くなるリスクが高くなります。内服をしっかり続けて抑えていくことが大事です。
忘れがちなトラネキサム酸の内服、しっかり継続して肝斑を抑えていきましょう。